中学校3年生の数学において、文字式を使って証明するという学習内容がある。その中の一つにドーナツ形の面積を求める例題があります。 【例題】 半径rの円形の花だんのまわりに、幅 a の道がついています。この道の面積(青いドーナツ形の面積)をS、道のまん中を通る演習の長さをlとすると S=al となることを証明しなさい。 教科書には上記のように書かれているが、S=al の簡単な面積を求める公式はとてもきれいな式ですが、授業ではそれを生徒に感得させることが難しいという意見を聞きます。そこで下のような教具を用いて授業を行ってはどうでしょうか。 |
円の面積の公式を小学校で求めるときに行ったように、ドーナツ形の部分を下のように分割します。分割したものをつなぎ合わせて身近な図形に直し、その面積を求め、公式を導き出すような授業ができそうです。 |
ドーナツ形を分割して長方形に直すことができます。 |
トイレットペーパーは、横から見るとドーナツ形です。そのドーナツ形を写真の用に切断し、広げてみると台形になる。カバリエの原理からドーナツ形を台形に変形し、台形として面積を求めることができるようです。 【カバリエリの原理】 二つの平面図形を一定の方向に直線で切るとき、一方の切り口の長さが常に他方の切り口の長さの k 倍であるなら、一方の面積は他方の面積の k 倍である、というものです。これを空間図形に拡張して、切り口の面積比が常に一定であれば、それが体積比を表すということもカバリエリの原理と呼ばれます。カヴァリエリは17世紀のイタリアの数学者。 |